AUDIO EASE - Speakerphone 2

 
 

他に類を見ないプラグイン
 
「電波が悪いまま、人込みで続く携帯電話の会話」「拡声器の声が鳴り響き、頭上にヘリコプター」「スタジオで唸る1952年製ギター・アンプ」… スピーカーフォン・ツーは、サウンドが様々な場で鳴っているようにシミュレートするプラグイン。実在のスピーカーを通したサウンドだけでなく、それらが使われている現場や状況というレベルまで再現します。
 

まずは、公式動画をご覧ください(日本語字幕あり)
 
各パラメータ(モジュール)について
 
 

 

SPEAKER

スピーカーをシミュレートする機能の中心部は、インパルス・レスポンス(IR)と称される、様々な実機の音響を収録したライブラリです。電話やラジオなど、各カテゴリーのアイコンをクリックすると、ブラウザ画面が起動します。特定のスピーカーを選択してください。
 
各IRには、固有の周波数特性や時間的特性が記録されています。あるスピーカーのIRを選ぶと、対応する画像が表示。画像中の“More Info”をクリックすると、詳細な関連情報も確認できます。


 

SAMPLE BAY

スピーカーが存在する場や状況を、マウスやMIDI操作で演出できます。5GBに及ぶ効果音や音楽のライブラリが付属のうえ、自由に使用可能。音声サンプルは5つのテーブルに分かれ、各々に12まで音声を収録。クリックやMIDIノート情報で再生されます。
 
車のドア開閉から、環境音、BGMまで多岐にわたり、プリセットにおいても随所で使われています。効果音サンプルは、Pro Toolsのトラックにドラッグすることも、DAWのトラックからSpeakerphoneへの読み込みも簡単です。


 

DRY / WET

エフェクト適用後と適用前の音声バランスを徐々に変化させます。WetからDryに移動させると、IRを含むフィルタを徐々に開放し、各モジュールによるエフェクト量を、独自の方法で減少させます。これらの変化が一体となり、非常に自然で違和感のない、ドライ信号への移行が実現します。

例えば、店内奥のジュークボックスから流れる音楽を、徐々に効果の掛かってない音声へと変化させるには、スライダーをマウスでドラッグします。またはDRYボタンをクリックすると、自動でスライダーが移動。その変更速度は、スライダーの右にあるノブで調整できます。


 

DISTORTION

スピーカーやアンプの歪みをエミュレート。まず音声信号はPre EQ(パラメトリックEQとレゾナンス搭載のローパス・フィルタ)を通過します。そのあとのPRE GAINでは入力信号が増幅されるので、次のTYPE(ディストーションのタイプ)で歪み、さらに下部のCURVEで調整されます。POST-GAINは、このモジュールからの出力レベル設定です。PRE-POST間の丸印をクリックすると、両パラメータを反比例させて調整できます。


 

ROOM

室内、屋外、ホール、ハードウェアなどのコンボリューション・リバーブが、同社のAltiverbより移植されています。駅構内のホールからミグ戦闘機のコクピットまで、実際の空間で記録された残響成分を生成。スプリングやプレートのリバーブ、現実感の高い屋外の通りなども収録されています。


 

COVER

毛布、スーツケース、箱、ガラスのコップ、車のトランクなど、様々なもので音源を覆う効果です。PITCHノブは、発生する特有の共鳴における音程を調整します。


 

TELECOM

(携帯)電話・通信プロトコルのシミュレーション。携帯電話のエミュレートに加えて、コーデックを調整して、ささやくような声やロボット・ボイス、ボーカル・シンセサイザー効果も作り出します。


 

GATE

クラシックなゲート効果で、ダッキング効果や入力の完全ミュートも可能です。レベル値に合わせた接続を設定できるので、ギター入力などをクリーンアップします。


 

COMPRESSOR

ビデオカメラによるオート・ゲインのエミュレートや、ギター入力信号のエンハンス処理など。トランシーバやメガフォンに特有のコンプレッション効果プリセットも備えます。


 

EQ

5種類の周波数フィルタ:LOW/HIGHシェルビング型フィルタ、ハイパス/ローパス・フィルタ、ピーク幅(Q値)調整可能な、2バンドのパラメトリック・イコライザー


 

MOD

5種類のモジュレーション系エフェクトを、左上のメニューから選択:トレモロ、コーラス、フェイザー、フランジャー、ビブラート
 
DEPTH:モジュレーション効果の量を調整。
SPEED:モジュレーション発振のスピード調整。FREE/SYNCいずれのモードでも設定できます。SYNCモードではモジュレーション効果のスピードがホストDAWのテンポにロックされて、音符の種類を選択可能。


 

RADIO TUNING

ラジオ受信機のダイアル調整による、様々な効果をシミュレートします。

縦軸は混変調の周波数を調整します。横軸は受信状況の調整で、中心から外れるほど電波の受信状態が悪くなり、歪みやノイズが増大します。


 

MIC

スピーカーと同様、マイクのIRも選択可能。各IRには、機器を特徴付ける周波数特性および時間的特性が記録されているので、そのマイクを実際に使用した際と同様の効果を得ます。アナウンサーが使用する標準的なマイクの音声を再現したり、 Royerのようなクラシックのマイクで収録した、ギター・キャビネットの音も作り出せます。


 

CRUSH

量子化ビット/サンプリング周波数の劣化調整です。十字マークを下方向にドラッグすると、量子化ビット数が32bit〜2bitの範囲で減少。左方向にドラッグすると、サンプリング周波数が減少。エイリアス効果を最大限に活かすため、非常に粗いサンプリング周波数の変換アルゴリズムが組み込まれています。


 

GRAMOPHONE

蓄音機シミュレータ。Wow(中心から外れた回転)とCurve(レコードの反り)によるピッチ変動を作用。併せてアナログレコード特有のノイズも付加します。


 

LESLIE

ハモンドオルガンとの組み合わせで有名な、レスリー・スピーカーをシミュレートします。内部で中高音用のホーンと低音部用のローターを回転させることで、ドップラー効果を利用した、豊かなロータリー・サウンドを生み出します。


 

DELAY

モノラル/ステレオ・ディレイ。フィードバックにはハイ/ローパス・フィルタを備えます。SYNCモードでは、ディレイのタイミングがDAWのテンポにロックします。その際はディレイ・タイムの調整ノブがノート表示に変更されて、セレクト・ボックスから音符の種類を選びます。


 

LFO

4つのLFO(低周波発振器)と2つのエンベロープ・フォロワで、各パラメータを自動制御します。設定は赤いケーブルをクリックして、制御したいパラメータにドラッグするだけです。LFOのスピードは、DAWのテンポや様々な波形に同期可能。

動作環境

Mac OS X

  • macOS 10.5 〜(Appleシリコン搭載環境は、Rosetta 2経由にて動作)
  • iLok 2以降(別売)によるライセンス管理
  • ホスト・アプリケーションが Pro Tools 8/9/10.3.8 より前のバージョン、ならびに MOTU DP7の場合は、Ver 2.0.5 をインストールしてください。
  • AAX Native、RTAS、AU、VST、MAS 対応のホスト・アプリケーション

Windows PC

  • Windows 7〜
  • iLok 2以降(別売)によるライセンス管理
  • AAX Native、RTAS、VST フォーマット対応のホスト・アプリケーション

動作検証済ホスト・アプリケーション

  • Ableton Live 8、9、10
  • Cubase 4〜9.5
  • Digital Performer 7〜9(Speakerphone 2.0.5で DP7 を、2.1で DP8〜をサポート)
  • Logic Pro 8、9、X
  • Nuendo 4〜8
  • Pro Tools HD/Ultimate、LE/Native 8〜12、2018(上段参照)
  • Reaper 3〜5
  • Vienna Ensemble Pro 5、6
  • Wavelab 7〜9

 
※以上は、Audio Ease社による英語OS環境での検証結果です。